茶の湯の露地 1.
石巻、森別邸の続きを。 敷地の感覚を身体に馴染ませようとするが、漠然とした広さに戸惑う。 手始めに気になる滝口を直し、点在する庭石の除去を命じた。 並行して広間の改築にめどを立て、茶室周りから作庭に取り掛かった。 茶庭は …
材料と加工
木の家T邸の続きを。 まず、施主との間で契約がまとまると、材料集めに掛かる。 一般の工務店ならば、ここで材木屋から木を仕入れることになる。 材木屋だから常に木を揃えているかといえば、今ではそんなことはなくなった。 手持ち …
左座邸四畳半ー2.
左座邸の続きを。 2方を道路に面した良好な立地である。 ただ市街地のやむを得なさか、東側道路の向かい、南側隣地にも同じく5階建てのマンションが建つ。しかし隣接する西側一帯には住宅地が拡がり、それぞれ区画の大きい瀟洒な家が …
棟梁 大山重則
木の家T邸の続きを。 工事は、地元八戸の大山建工が請け負った。 私の設計した八戸の家や、仙台Y邸の施工でも活躍してくれたところだ。 木の建築のスペシャリストである。 社長である大山さ …
森別邸全体計画
石巻、森別邸の続きから。 まず、全体計画の練り直しに取り掛かった。 池と茶室の位置、それに加え、作りかけられた広間棟の配置を考慮しながら計画を立て直す。白紙に計画するより、よほど困難を伴う。現在の状況と余条件を吟味しつつ …
地下おかげ参道
五十鈴茶屋裏の市営駐車場は、正月最中もあっていっぱいの人だ。 伊勢の玄関口として、次第にこの場所も定着したように思う。 内宮の式年遷宮も、あと4年と迫ってきた。 伊勢は、遷宮で生まれ変わる。 この市営駐車場から、おはらい …
西村棟梁を悼んで
五十鈴茶屋の中心的な棟梁を努めた、西村棟梁が先日亡くなられた。 享年55歳、胃ガンのためという。 余りに突然のことで、聞いた途端、言葉を失った。 数々の想いが駆けめぐる、涙滂沱。あまりにも早すぎる。 …
中部建築賞受賞
私事だが、五十鈴茶屋が中部建築賞を受賞した。 これまで、このような日本建築が入賞することは珍しく、先日12月9日に表彰式が行われた。 過日、2次選考における現地審査が行われたが、そこで審査員との間に、伝統と創造について熱 …
左座邸四畳半
昨年、S邸茶の湯サロンで紹介した左座さんが、続いて自宅を新築された。 土地取得の関係で、さる住宅メーカーが請け負ったが、設計は私が承った。 さすがにお茶に関わる方だけあって、自宅にも茶室が欲しいという。 少し、その過程も …
木の家”T邸”について
いま住宅が、3軒同時に進行している。 うち2軒は基本設計中、1軒がいよいよ工事に取り掛かろうとしている。 八戸のT邸である。 若い施主家族が住む、木の家である。 私が関わった”八戸の家”を観て、ご依頼いただいたと聞く。 …