料亭の建築 6 造作-2
「これならうまく取れる、大丈夫だ」 中里棟梁の表情に、ほっと安堵の色が広がった。 丸太の長押を書いたのだが、これほど苦労するとは思ってもみなかった。 銘木商を介して入れること4回、どれも思うものと違っていた。 …
『高校生レストラン』のロケに
5月に入り初夏というよりも、すでに夏日というくらい暑い日がありますね。 皆さまいかがお過ごしですか。 朝夕の気温差が大きいので、体調管理には充分ご注意ください。 さて今日は、いつも前田さんが書くような読み応えある建築の話 …
川沿いの家 2.
車窓から見る山並みが、水泡のようにぼこぼこ盛り上がって見える。 濃い緑にかぶさるように新緑が覆い、隆起した木々の陰影が山の存在を際立たせている。博多ではすでに色が落ち着きだしたが、関ヶ原あたりはまだ色薄く、新緑も次第に北 …
料亭の建築 5.造作
震災の余波で資材が滞り、各所の現場に影響が出ている。 この九州でも同様で、震災直後からさまざまな調達規制が入ったと聞いた。 そのため工程も遅れたが、日を追うに連れ、現場を覆う熱気も強くなってきた。 ただいま造作工事の真っ …
石巻の決意
「やりましょう。こうして無事だったのだから、より良いものを作りましょう」 被災後はじめて伺った石巻で、森先生が言った。 自らが被災しているにも拘わらず、見舞うこちらが励まされた気がした。 隣接する先生の病院も浸水被害が大 …
第5回伊勢景観デザイン賞
このたび被災されました方々に、改めてお見舞い申し上げます。 日々増え続ける悲しみを前に、建築に携わり、人の命と直接関わる仕事をしている重責を、改めて肝に銘じています。 先日、被災地復興のため、現地の建物の補修に奔走してい …
お見舞い申し上げます
このたびの東北地方太平洋沖地震にて、被害に遭われた多くの皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。 皆さまが早く心の平穏を取り戻し、安心の暮らしが再び訪れますよう、衷心よりお祈りしております。 京都で阪神震災を体験しましたが …
石巻の仕事 1.
寒の戻りか、寒い日が続いている。 席の温まる間もなく、7日続きの出張などはザラになった。おかげで仕事は溜まる一方で、暫くはこのスタイルから脱却できそうもない。 昨夕戻る早々、今朝も宿泊先のホテルで考えた計画を図にして送っ …
建具を書くー料亭の建築
出張から戻り中3日、懸案の図面やら計画を纏め、明日からまた出張に出る。 この間、2日を掛けて福岡の料亭に入る建具を書いた。 前々からこの日に書くと決めていたせいか、気力充実、一気呵成に纏めた。 建具の存在は大きく、ないが …
ただいまの仕事状況
昨年末から寸暇なく働いているものの、一向に本業が捗らない。 飛び込みの依頼に後回しになるばかりで、しかも21日までの長い出張が重なったりと、どうにも仕方がない。これも自分の責任だけに、やるせなさが募る。 事情、推察願って …