三沢の数寄屋<竣工3>
アプローチから玄関を望む。アプローチ正面にはアイストップの植栽をおいて、奥に広がる庭を感じさせつつも、一旦ここで視線を受け止める。玄関に添わすように袖すりの松をおいて玄関の存在を引き立てた。アプローチの延段は鉄平石の乱張 …
三沢の数寄屋<竣工2>
敷地はおよそ1200坪、南と東に道路が取り付く。耕作地は一見すると平坦に見えるものの、土地の高低差はかなり大きい。南西角に向かって高くなりながら、北に向かっては下っていくという土地だった。そこで、道路と取り合う南東角にこ …
三沢の数寄屋<竣工1>
途中経過を紹介してきた三沢の数寄屋の竣工写真が上がってきた。写真を整理していると、これまでの道のりが思い返され、つい見入ってしまう。これから少しずつ紹介したい。 初めて施主とお会いしたのは6年以上前で、私の設計で八戸に作 …
三沢の数寄屋ーようやく完成ー
三沢の数寄屋がようやく完成した。随分と時間がかかったが、建築と庭とを纏めるには必要な時間だった。遠方の地であり寒冷地であることも、時間がかかった要因のひとつだが、当初描いていたことは出来たのではないかと思っている。 &l …
在掌(鮨さかい別店)竣工3
入口からアプローチを進み、ワインセラーを回るように店内へと導く。アプローチはセラーからこぼれる灯りを主たる光源として、全体に照度を落とした。セラーから段を上がり、格子の袖壁を回り込むと店内を望む。 <店内を見渡す> 矩の …
在掌(鮨さかい別店)竣工2
若い弟子2人に託すこの場所は、殻を破っていく力強さと、夜明け前の静謐さを、若人の巣立ちに重ねてコンセプトとした。これまでの2店は、洗練された数寄の空間を形にしたが、ここはもっと自由闊達な、型にはまらない、粋に似た感情がに …
在掌(鮨さかい別店)竣工1
福岡の「鮨さかい」が竣工してから8年、2店目の「我逢人」ができて3年が経ち、このたび3店目の「在掌」が完成した。店主の堺さんと初めて会ってから10年あまり、その間、建築はもとよりさまざまな話を重ねてきた。 <鮨さかい 客 …
茶陶の工房、茶室<竣工5>
躙口を開けると正面に床を望む。内部は客座3畳に点前座1畳、全体4畳の上げ台目切りとした。客座が深3畳だと給仕口を設けたいところだが、工房のスペースを侵食することから、上げ台目切りとして、茶道口と給仕口を兼ねて亭主の出入口 …
茶陶の工房、茶室<竣工4>
敷地を垣根に囲まれて開く瀟洒な門を見たとき、茶の湯とともに生きているお家だと感じた。穏やかで優しく、静かな佇まいに気品がみなぎっていた。この門から玄関までは、精緻な霰こぼしの延段が打たれ、それと直交して茶の湯の露地が交錯 …
茶陶の工房、茶室<竣工3>
工房の設計にあたり、既存の作業場を採寸させてもらった。焼きものの工程は知っているつもりだったが、それを形にするまでの資材や細かい作業の流れ、使う機材や土の保管方法など、目からうろこが落ちるように実感させられた。 <茶陶の …