三沢の数寄屋ーようやく完成ー

三沢の数寄屋ーようやく完成ー

三沢の数寄屋がようやく完成した。随分と時間がかかったが、建築と庭とを纏めるには必要な時間だった。遠方の地であり寒冷地であることも、時間がかかった要因のひとつだが、当初描いていたことは出来たのではないかと思っている。 &l …

在掌(鮨さかい別店)竣工3

在掌(鮨さかい別店)竣工3

入口からアプローチを進み、ワインセラーを回るように店内へと導く。アプローチはセラーからこぼれる灯りを主たる光源として、全体に照度を落とした。セラーから段を上がり、格子の袖壁を回り込むと店内を望む。 <店内を見渡す> 矩の …

在掌(鮨さかい別店)竣工2

在掌(鮨さかい別店)竣工2

若い弟子2人に託すこの場所は、殻を破っていく力強さと、夜明け前の静謐さを、若人の巣立ちに重ねてコンセプトとした。これまでの2店は、洗練された数寄の空間を形にしたが、ここはもっと自由闊達な、型にはまらない、粋に似た感情がに …

在掌(鮨さかい別店)竣工1

在掌(鮨さかい別店)竣工1

福岡の「鮨さかい」が竣工してから8年、2店目の「我逢人」ができて3年が経ち、このたび3店目の「在掌」が完成した。店主の堺さんと初めて会ってから10年あまり、その間、建築はもとよりさまざまな話を重ねてきた。 <鮨さかい 客 …

茶陶の工房、茶室<竣工5>

茶陶の工房、茶室<竣工5>

躙口を開けると正面に床を望む。内部は客座3畳に点前座1畳、全体4畳の上げ台目切りとした。客座が深3畳だと給仕口を設けたいところだが、工房のスペースを侵食することから、上げ台目切りとして、茶道口と給仕口を兼ねて亭主の出入口 …

茶陶の工房、茶室<竣工4>

茶陶の工房、茶室<竣工4>

敷地を垣根に囲まれて開く瀟洒な門を見たとき、茶の湯とともに生きているお家だと感じた。穏やかで優しく、静かな佇まいに気品がみなぎっていた。この門から玄関までは、精緻な霰こぼしの延段が打たれ、それと直交して茶の湯の露地が交錯 …

茶陶の工房、茶室<竣工3>

茶陶の工房、茶室<竣工3>

工房の設計にあたり、既存の作業場を採寸させてもらった。焼きものの工程は知っているつもりだったが、それを形にするまでの資材や細かい作業の流れ、使う機材や土の保管方法など、目からうろこが落ちるように実感させられた。 <茶陶の …

茶陶の工房、茶室<竣工2>

茶陶の工房、茶室<竣工2>

伝統的な仕事の工房を思えば、日本的な意匠で全体を整えたい。限られた敷地を有効に使い、要望に則って内部を構成しつつ、3階建てからくる圧迫感をいかに軽減させ、敷地になじませられるかに取り組んだ。 <工房外観> 高度地区規制か …

茶陶の工房、茶室<竣工1>

茶陶の工房、茶室<竣工1>

名古屋で依頼を受けた茶陶の工房、茶室の工事が竣工を迎えた。設計の依頼が5年前で、それから計画を詰めてきたが、コロナ禍に突入するなど、工事に至るまでには紆余曲折があった。新築した工房と茶室の工事を終えたあと、既存家屋の修理 …

三沢の数寄屋<竣工間近>

三沢の数寄屋<竣工間近>

年明けから本格的に外構工事に取り掛かったが、寒冷地特有の雪の影響などがあって時間がかかっている。漸く周囲の塀や表門もできてきて、植樹も表門前を含めてほぼ植え終わった。春先から塀の左官や土間、アプローチの延段などに取り掛か …