コロナの影響は多大で、出張の先々で困惑している話を聞く。
まだ東京は収まる気配もなく、元通りの暮らしがいつになったら戻るのかと不安を払拭できない。やはり人は人と接することが楽しく、会って話を交わすことの大切さが身に染みる。
<個室カウンター>
さて福岡の鮨店別邸も、そろそろ竣工が近づいてきた。店主が日曜日が休みなので、それに合わせて現場に通っているが、やっと竣工が見通せるところまできた。
今回、鮨屋では珍しいと思うが、杉でカウンターを作ってみた。樹齢250年ほどの天然杉に出会い、是非と思って施主に投げかけたら快く受け入れてくれた。付け台は柾目として、中杢のカウンターと合わせてみた。
樹齢が経った木ならではの色味で、重厚な感じに仕上がったと思う。
<床に軸を仮置きしてみる>
昨日は、各所の床や飾り棚などにしつらえるものを、友人の道具商に来てもらって仮置きしてみた。まだ壁も下塗り段階だが、それでも床に軸がかかると、一気に部屋らしい風情となる。店主とその一番弟子とで食い入るように見つめていて、これからの店の先行きに思いをはせているようだった。
これから最後の仕上げに掛かり、月末に家具を納入して引き渡しとなる。
現場の職人が揃うのも最後かと、昨晩は皆で卓を囲み杯を上げてきた。
やはりこうしたひとときが仕事の愉しみで、皆と大いに笑い、肩をたたき合って飲める日が早く来ることを願っている。
竣工したら改めて紹介したい。
(前田)
<茶室への躙り口まわり>