ホームページ更新

梅雨明けが待たれるこの頃ですが、皆さま如何お過ごしですか。
このたび、遅れておりましたHPの更新をいたしました。
写真整理を初めて任されましたが、結構難しいですね。
作品を追加させていただきましたので、宜しければご笑覧ください。
暮らし十職

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                    <千葉W別邸>
現在、所長がブログの連載をしている建物です。
今年5月末に完成した建築ですが、設計から入れると5年掛かったそうです。
見る機会を逸してしまいましたが、写真からでもその全貌が伺われ、注がれたエネルギーの大きさを感じました。
こうした数寄屋で使う材料も、近年では手に入りづらくなったようで、この建築でも随分と陰の苦労があったと聞いています。
こうした庭との融合は、やはり日本建築の醍醐味ですね。
ブログも併せてご覧戴き、日本建築の奥行きを感じていただければ幸いです。

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                   <伊勢市観光協会>
伊勢市観光協会の建物です。
伊勢神宮には内宮と外宮があり、この建物は外宮に隣接する格好の立地にあります。こうした行政の建築は、とかく木造が採用されにくいものですが、こうして伝統的な技術そのままに建てたことで、周りに与える影響も大きいようです。
伊勢の伝統的な町家をモチーフとしておりますが、その形も寸法まで定まっているわけではなく、やはり作り手の美意識が注がれないと、ただの形態に惰しかねません。建築中は、大工さんともかなりやり合ったと聞いています。
昨年、三重県建築賞を受賞しました。

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                     <府中I邸>
東京の府中市に建つ住宅です。
30代のご夫妻からのご依頼で、お母さんと同居する二世帯住宅として作りました。お父さまが木の建築が大好きだったようで、家族揃って木の建築を望まれていました。
以前のお家からの柿の木が残っており、それを取り囲むようにプランが作られています。奥に行くに従って、空間が伸びやかに広がり、どこからも柿の木が見えるよう開口も考えられています。
木構造があらわになったダイナミックな力強さと、繊細な木肌が醸す柔らかさが、空間の隅々に行き渡っているように見受けました。

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                 <おかげ横丁北口棟>
伊勢、内宮の門前町にあるおかげ横丁の一画に、昨年出来た建築です。
この一帯は、前回のご遷宮を機に作られた現代の町ですが、遙か以前からあったような面影を感じる素晴らしいところです。本建築も今回のご遷宮に併せて整備されました。
木造で200坪を越える建物で、1軒の建物に2軒のみせが入るという特殊性が、その外観にも現れ、屋根の架構そのままに、内部の空間も多様な展開を見せています。
中でも大階段は必見で、訪れる人誰しもが感嘆していくそうです。
伊勢で長いこと一緒に建築を作っているメンバーが今回も携わり、その職人の輪を感じさせる出来となっています。

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                    <川沿いの家>
東北、八戸に建つ住宅です。
南に川が流れ、対岸には自生の林が広がって、遠景には山並みが連なるという格好の場所です。その景色を日常に生かそうと、敢えて生活空間を2階に持っていきました。ソファーに座って川面が見えるように、川からの距離と高さを決め、開口を大きく取ることで雄大な景色をそのまま生活と結びつけました。
玄関に入ると大きな土間となって庭と繋がり、また和室を接続させることで、多用途に使えるパブリックな空間として提案しています。
ちょうど上棟が東北震災の日だったそうですが、建物はびくともせず、通し柱に大きな胴差し、丸太の梁組の強さが実感されたといいます。
バルコニーは床梁を延ばしキャンティレバーに、軒は小屋梁を差し掛けて出桁を支え、軒の出を6尺としています。
これからも木の建築を主体として、現代に生きる建築を作って参ります。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
  (所員M)
追伸、和家具の方も行灯や衝立、看板などを追加しています。  
    宜しければ、併せてご覧ください。