内覧会御礼

先日紹介いたしました、府中I邸の内覧会が無事終了しました。
真冬の寒さになった暮れの週末にもかかわらず、17、18日の両日、多くの方にご来場いただきました。
改めて厚く御礼申し上げます。

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                  <府中I邸外観 >
玄関に足を踏み入れた途端、「木の香りがいいですね」と、多くの方が言葉にしていました。中には玄関に入る前から、その香りに気づいた人もいました。
工事は入札の結果、お馴染みの大山建工にやってもらうことになり、青森の山で伐りだした木を、思う存分に使った木の家になりました。柱、梁はもとより、天井板や床材にいたるまで、張物は一切使っていません。
こうした木の家は、いまや多くの地域で希少な存在となっているようです。
ほんものの木を張った無垢の床は、冬でもヒヤリとする冷たさを感じないものです。玄関で用意したスリッパも、和室に入るのに脱いだまま、それを忘れて室内を回っていた方がほとんどでした。
吹抜のダイニングと、それに続く茶の間に座れば、暫くは席を立ちたくなくなるようです。来ていただいた方には、多くの賛辞を頂きました。

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                  < 内覧会の様子 >
2時間を超えて所長の前田に質問されるご夫妻もおられ、家に対しての真剣な姿につい前田さんも熱く語っていました。これが内覧会の楽しみで、その表情はとても嬉しそうでした。
実際の木の建築を通じて、多くの方に木の美しさ、肌触り、暖かさなど、その素晴らしさを感じていただけたらと思い開催しました。作った家を見ていただくことで、私たちの仕事も紹介でき、家に対する理解を深めていただければ幸いです。
案内していて感じたのは、どの方も愛着の持てる家を望んでいるということです。
その点、皆さんかなり勉強されているように見受けました。
また、巡りながらさまざまなことを思い出されるのか、生家にあった太い大黒柱の思い出話をされる人、柱の傷はおととしのと、成長のあとを柱に刻んだ話をしてくれた人、おじいさんが大事にした木の階段を、今の家にも大事に使っている話など、まさに家は記憶の宝庫なんですね。
その記憶こそが、家族の大事な成長の過程なんだと、強く感じました。
この家で使ったケヤキの大黒柱や大きな赤松の梁なども、このお家に育つ家族の記憶に、どのような形で刻まれていくのかと思いを馳せた一瞬でした。
まずはひと言、御礼申し上げます。
近々小欄で建物の紹介をしますので、またそちらも併せてご覧ください。
 (かりの)