このたび青森県の主催による、県産材を活用した街並み再生プロジェクトのフォーラムで、前田さんが講演をすることになりました。
10月31日午後2時より、工藤真治先生の「県産材を使った家づくり」の講演の後、3時より「木の家、日本のすまい」という題目で講演することになりました。
青森県では最近、県産材の活用にとても力を注いでおり、かなり注目されております。
木が豊富にある地域が、木の積極的な使い方を働きかけることは意義深いもので、木の建築を見直していくきっかけになればと思ってのことです。
地元の職人や林業関係者が、地域のための家や街並みを考える。
とても大事なことです。
街並みはひとつひとつの家が連なって初めて成り立つものです。
そのことを思うとき、これから建てられる一軒一軒が、街にきちんとした責任を果たすことはとても重要なことだと思うのです。
それはきちんとした暮らしの実践から始まるのだと思います。
その観点からもこのフォーラムの講師役を仰せつかることは有り難いことと思いますし、日頃からの活動を通じて訴えていることでもあります。
ひとえに街並みをつくると言っても容易なことではありません。
人それぞれに願いもあれば希望もあり、そこに発生する利害関係もあるでしょう。多くの人が互いを尊重し、協力しあって、理解を深めねば街にはなりません。
殺伐とした時代だからこそ、実現するための努力を惜しんではいけないと思います。
そのように、今に残る日本の美しい街並みは、いち個人の主張で生まれたものではありません。街に住む人々が互いの関係を築きあい、少しでも住み良いようにと、地域を思いやりながら暮らす中で、街並みとして発展し、残ってきたものと思っています。
その意味でも、日本の家のあり方や、住まいのことをもっと深く考える必要が、今こそ求められるのでしょう。このフォーラムを通じ、少しでも私たちの身近な住まいのことや、暮らしのあり方を問い直すきっかけになれば、有り難いことです。
当日、お時間のある方は是非ご参加下さいませ。
(かりの)