山口邸の工程報告です。
前回の工程報告にあったように、地縄を張って建物の位置が定まると基礎に入ります。
これは建物の全てを支える大切な工事です。
山口邸で採用した基礎。
これを通称『ベタ基礎』と呼んでいます。
建物全体をひとつの”版”として支える基礎の工法です。
現在ではこの方式が多くなりましたが、それまでは柱通りの下だけに基礎を回す
『布基礎』の方式が一般的でした。
建物の自重を支える為の基礎ですから、柱通りの基礎でも問題はないのですが、
ベタ基礎ですと、より大きな面として重さを支えることで力が分散でき、地震などによる地盤の動きにも版として固めている分、強固に作用します。
また、地盤下からの湿気を防ぐことにも有効なのと、布基礎に比べ型枠などの手間が省ける
というのが普及の原因かも知れません。
しかし基礎が丈夫でも、その下の地盤がそもそも耐力を持っているのか、という問題もあります。
山口さんの土地は代々住み継がれてきたところですので、恐らく問題はないと踏んでいましたが、さすがに山口さんも不安だったとみえ、地盤調査をお頼みになったようです。
結果、やはり「問題なし」との報告を受けました。
しかし新たに開発された住宅地などではその昔、池や沼だったところが埋め立てられて分譲地になっている例などもあるように聞きますし、その土地が昔どのような場所だったのか、ということも土地を求めるときには大切なポイントだと思います。
ちなみに、地盤調査費は7~8万程度掛かります。
上棟まではこのままの状態です。
コンクリートの水分を極力抜いた上で、上物を組み立てていくことになります。
(かりの)