化粧の丸太梁(材料検査)

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昨晩出張から戻りました。
今年は随分と暖かいですね。とても例年の冬とは思えません。
少しずつ設計過程の話が進行していますが、工事の方も着々と進んでいます。
タイミングを外してもいけませんので、少し工事経過も挟ませてください。
これは材料検査。
地鎮祭前に行われました。
左が私、右が工事を請け負っていただいた扇光 中西専務です。
通常木造建築の場合、無事契約がすむとまずは材料の調達です。乾燥した材料が入ればいうことありませんが、なかなか・・・・が現実ですね。
今回の主な材料は杉材。脚元土台まわりは檜。ともに地元三重県飯南郡産でまとめています。
地元で育ち、地元で伐採された木を使って建築をつくる。かつては当然のことでしたが今は外材に追われ、国内産の材木でさえ満足に使われなくなっているのが現実です。
使わなければ山に入らない。それが山の荒廃を招き、次第に林業離れへ・・・・それが国内産材木の単価を上げる結果となり、尚更使われなくなっていく。それを拍車に、ついには山が野放しへと・・・。悪い循環が進行中です。
まさに今、日本の山の危機なんです。
写真は屋根を支えるため小屋組に掛かる丸太ですが、今回はそのほとんどが化粧で見えてくるものです。契約時の金額調整が災いして径の小さなものが来やしないかと、心配しながらこの日を迎えました。しかし材料を見てホッとひと安心。
施主の山口さんはその太さを間近に驚き、中西さんはちょっと得意げに。
目通り径1.3尺(40センチ)の設計寸法は十分確保できる太さ、それに適度な曲がりと素性の良さも・・・。
立派に空間を支えてくれるものとなるでしょう。
そうです。
前回、リビングのパースで書かれているあの”梁”です。
これを八角に木作りしていきます。これがまたひと苦労・・・・。
しかしその手間の仕上げによって、この材料がリビングの空間を彩るのです。
それはまたの紹介に・・・。
(前田)