改めて、新年明けましておめでとうございます。
暮らし十職の前田です。
前回記しましたように、今年からこうした形でも私たちの仕事を発信していこうと思います。
そう思い立ったのも、多くの方の場合、実際に木を扱う仕事を間近で見るチャンスが少ないんではないかと思うからです。木は新建材と違って素材の扱いも、工法も難しいですが、本当に良いものだと思います。
私は父が建具職人で、小さい頃からその手伝いの傍ら否応なく叩き込まれましたが、その反面、木の良いところも沢山教えて貰いました。近所には大工、板金、左官屋さんもいて、時々左官屋さんが大きなドラム缶で炊く、昆布や布海苔など(これが漆喰なんです)の臭いのきつさも、子供心に日常の風景でした。いまでは、そうした状況は少ないですよね。
日本の良い仕事が身近にあって、生活と結びついている。
かつてはこのようなことが当たり前にありました。
設計は単にデザインを決めることではなく、生活を作り上げることでもあります。
日本という風土で住まう家を今の時代に作る。
当たり前のことですが、やはり大事なことですね。
そう思いながら設計したものを、信頼のおける職人衆が形にする。
伊勢で活動の場を得て10年が立ち、そんな形が出来ようとしています。
ホームページに掲載しています新五十鈴茶屋の現場の進捗が、前回掲載した写真です。
各棟の上棟が終わり、瓦がそろそろ葺き上がり造作に入りました。
今年の6月にいよいよ完成します。
この間、ある方から問い合わせがありまして、
「こんな大きなものしか手掛けていないのですか・・・?」、と。
決してそんなことはありません!
仕事に大小はありません。
何なりと遠慮なくご相談下さい。
伊勢で始まる「山口邸」の住宅を施主の了解を得て、”住まいが出来るまで”
として、これから掲載していきたいと思います。
遠慮なくご質問やご批判を頂きますようお願いします。
今年一年、皆様のご多幸をお祈り申し上げますとともに、
私たち暮らし十職も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(前田 伸治)