「暮らし十職」‥これは少しでも多くのみなさんに「職人と一緒にモノをつくる楽しみを味わってもらいたい」という我々の想いから生まれた言葉です。
明治以降、西洋文化の導入による近代化の波によって、永い間つちかわれてきた日本の伝統文化は希薄化されたように感じます。
その間、世界の文物はおびただしい勢いで流れ込み、日本的なものは次第に影が薄くなり、その真髄は人々の意識の中に沈滞する一方で、「日本人の忘れ物」が指摘されるほどになりました。
しかし「ほんものの日本」は、まだなくなってしまった訳ではありません。
しかし、それにたどりつくことは、とても困難になってしまったようです。
伊勢には飛鳥、奈良、平安の都京の成立より遡る歴史があり、永く日本人の原郷として日本人の精神文化を連綿として支えて来ました。
千利休の師である武野紹鷗は「天下の侘びの根源は天照大神」に宿っており、「何から何までつつしみふかくおごりたり給はぬ御事」に「侘び」の範が示されていると説いています。(「紹鷗侘びの文」)
今こそ、そうした伊勢の精神的風土を顧みる時ではないでしょうか。
暮らしを楽しむ心。
忘れたくない「日本人らしい暮らし」。
すこし立ち止まって、時代の先端を創出してきた都市文化から離れてみませんか?
私たちは、潜在的に脈々と息づいてきた伊勢の精神的風土に根ざす文化力に軸足をおいて、
「ほんものの日本」と「日本人らしい営みの創造」に貢献しようとするものです。
暮らし十職相談承所では「あなたが求める日本の暮らし」について、あなたの「暮らしに対する想い」や「要望」を、総合プロデューサーが聞かせていただきます。
ブランドでも既製品でもない、あなたが望む暮らしを実現するためのすべてのモノを「あなたのお好み次第」にデザインし、提案します。
その上で優れた技能集団が、「本物」としてカタチにしてゆくのです。
かつて外国人が賞賛した日本人らしい生活の姿を、現代に創造したい。
それが私たち『暮らし十職』のコンセプトです。