西白山台の家<竣工1>

HPに掲載した「西白山台の家」を紹介していこう。
こちらの都合で、随分と竣工までお待たせしてしまったが、漸くお引越しも済まされ、新たな生活が始まったようだ。
私の身体も漸く元に復し、以前と変わらず仕事に取り組んでいる。
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          <道路よりの外観>
青森県八戸市の郊外、周りには豊かな自然が残る住宅地の一角に建つ。
若いご夫妻からの依頼で計画に取り組んだ。高台に建ち、周囲に広がる丘陵地の林を望む格好の場所だった。閑静な日常の生活風景が辺りを包み、南面する隣家がこちらより下がって建っていることから、陽射しも燦々と降り注ぐ。
ご夫妻の要望は、住宅らしからぬスタイリッシュな姿と、しっかりとした木組みの家をという希望だった。
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          <道路よりの外観>
高台に建っていることから、前面道路の傾斜がきつく、これをどのように馴染ませるかが課題だった。車を2台停めたいということと、来客用の駐車場が1台分、それを受け、停めやすい東側に2台分の駐車場を取り、それに続いて来客用の駐車スペースを確保、その脇を直線状のアプローチとして整えた。
敷地に余裕があることから、玄関扉が道路から見える構成は避けたい。そこで道路からのアプローチを直角に折り、格子を入れて視線を遮るとともに家の明かりがこぼれるよう、また中庭を付して濃密なアプローチを作りたいと思った。
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        <道路よりのアプローチ>
外観は、道路の傾斜を主奥の屋根の勾配とし、アプローチの傾斜に合わせて駐車場の屋根を導いてみた。この土地ならではの形を建築に活かしてみた結果である。
敷地を見てすぐに描いたこの外観がお気に召され、若干プランの修正はあったものの、この外観は最後まで変わらずに実現した。
(つづく)
  (前田)