梅雨らしい天気が続きますが、いかがお過ごしでしょう。
伊勢もおかげ横丁北口棟がようやく完成し,この6日に引き渡しを迎えます。
9日のオープンを前に、中では皆さん忙しく準備に追われていました。
またこのブログでも紹介しますので、ご覧いただければ幸いです。
伊勢は20年に一度の神宮式年遷宮に向け、どの町内もそわそわしています。
私たちの事務所のある河崎も例に漏れず、町のそこかしこに「お白石持ち」の旗が掛けられ始めました。
「お白石持ち」というのは、町ごとに結成された奉献団が宮川で白い石を拾い、その石を新しい社殿の敷地周囲に敷き詰めるという、神宮ならではの行事です。
大台山系源流の一級河川宮川
各町では奉献団を結成し、それぞれお白石持ち行事の実施年度の2〜3年前より宮川に出向き、石を拾い集めて準備をします。
集められた石は新しい樽に詰められ、各町の氏神さまの境内や公民館の一画の注連縄を張ったお白石置き場で大切に保管されます
細かく決められた町内のお白石持ち行事の予定
浜参宮というのは、心身を清める禊(みそぎ)に代わる習慣として二見の興玉神社で御祓いを受け、その場所で町の木遣(きやり)を奉納させていただき、本番に向け身も心も清め準備を整える白石持ち行事への出発式のような儀式です。
河崎六ヶ町のお白石持ち寄付者
その本番を前に神宮へ白石を運ぶ奉曳車を町内でお披露目する「町内曳(び)き」が各町で行われます。
奉曳車を曳く町民は綱が地面に付かないよう細心の注意を払ってお白石の乗った車を曳きます。
写真は河崎六ヶ町とお隣の旭町が一緒になった場面です。
この後、町ごとに内宮・外宮へ領上し、一年越しの町内の行事を終えるのです。
一般の人々が御垣内の奥へと入らせていただけるのは、20年に一度のこの時だけです。
このお白石持ち行事が終わると、いよいよ10月のご遷御に向けて慌ただしさを増します。こうして式年遷宮を迎えるのかと、ここに来て初めて実感しました。
お白石持ちの起源は寛正3年(1462年)内宮の第40回式年遷宮からだと古文書に記されています。
この伝統をこれほど長く受け継いでこられたのは、伊勢人の神領民であるという熱い思いと誇りなのでしょう。
その意味でも伊勢神宮は、私たち日本人としての聖地なのですね。
どうぞ伊勢にも、また事務所のある河崎にも遊びに来てください。
(かりの)