青森の実施も終わり、継続してきた現場も、残る一棟の完了検査が終わった。
また新たな現場があちこち始まるのもあって、いまは爽快な気分でいる。
始まる仕事は期待が大きいし、設計も信頼できる状態で仕上がった。
新たな仕事は、新たな人たちを繋いでくれる。
<森別邸 滝を望む>
とはいうもの、反面に抱く不安も、常に肌身をつきまとう。
確たるものではないのだが、どこか所在なさも感じる。
始まればがむしゃらに忘れていくのだが、着手前の感覚は独特のものがある。
夢から現実へと転換する瞬間の、怖さみたいなものもあるのだろう。
<拡張計画部分1.流れの途中>
以前紹介した、石巻の庭園が、再び始まる。
実はまだ、庭園が未完の状態で、隣接する土地が取得できたことから、全体構想の纏めに取り掛かることとなった。最後の仕上げというには大仕事だが、これを成し遂げ、ひとまずの計画が完了する。
昨年完成した部分は、男っぽい力強い庭となったが、このたびの拡張部分は、女性らしいたおやかさを表したい。静かに流れる渓流の合間を散策し、時には立ち止まってほとりの草花を愛でるような優しさで、包んでみたいと思っている。
新旧相まって、どのような展開となるか、気を新たに望むつもりだ。
滝を望める滝見亭も併せて建て増し、全体を貫く庭園建築としての体裁も、整えようと思っている。
<拡張計画部分2.上流を見る>
建築は加藤工匠、加藤吉男棟梁、庭園は福清緑化、加藤孝志が手掛ける。
前回と同じ布陣で、微細に入って全体を纏めたいと思っている。
詳しくは、また仕事の進捗を見ながら紹介することとしよう。
明日から、図面納品かたがた青森まで出掛け、まわる石巻で現場初回の打ち合わせに望む。
(前田)