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盛岡K邸

盛岡K邸

岩手県 盛岡市

敷地面積
435.37m2
建築面積
130.30m2
延床面積
215.16m2
施 工
株式会社 大山建工

盛岡市街から車で10分ほどの場所に建つ。周囲は閑静な住宅地で、近年分譲された街区の一画にある。ご夫妻ともに木の家が希望で、これまで各地の建築を尋ね、主旨に叶う工務店探しをしてきたと聞いた。

そのようなおり、八戸市内で建てた私の家をご覧になり、このたびの依頼へ繋がった。

敷地の西側には大きな崖が迫っているのが難点だったが、南側には自生の林が広がり、澄んだ空気に満ちあふれていた。そのため西側を塞ぎ、南側を大いに開放することで、各部屋にこの雄大な自然をそのまま充満させたいと思った。

玄関を入ると土間づたいに応接空間へと繋がり、そのまま南庭へと続く。玄関とは格子戸で柔らかく遮り、南庭側には全開放サッシを入れて、庭とダイナミックに接続する。

玄関には下足室を設け、夫婦2人と子供たち5人分を収納する。

土間の応接室と繋がるように大きなリビングを設けた。南側は2階まで吹抜き、大きなガラスを入れ、前面の林全てを空間に受け入れたい。屋根を構成する架構を現し、欅の大黒柱が棟を支える。リビングを中心として各室が繋がり、どこにいても家族の気配が感じられる。

ダイニングキッチンもリビングと繋がるが、天井高を抑えて独自性を出した。ダイニングは南に張り出す格好で空間を囲い、矩の手のガラスを通してみると林の表情も異なり、どこからもこの借景を楽しませてくれる。

柱は杉の柾目づかいを原則として配り、小屋の丸太は赤松を八角に落として用いている。松の油分は時を経ると、一層光沢を持って見るものを楽しませる。

真冬の雪景色は一段と綺麗で、幻想的な風景に暫し時を忘れて見入った。

盛岡K邸

前田 伸治
暮らし十職 一級建築士事務所

Shinji Maeda & Kurashijisshoku Archiects Office

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