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木の家T邸

木の家T邸

青森県 八戸市

敷地面積
486.00m2
建築面積
135.99m2
延床面積
162.15m2
構造規模
木造2階建
施 工
株式会社 大山建工
  • 第2回 あおもり県産木造住宅コンテスト最優秀賞

八戸市街から少し離れた新たな分譲住宅街に建つ、若い家族の家である。

まだ周囲は閑散としていて、道路を挟んだ正面には田畑が広がる。施主 は石材を扱う仕事のため、要所に石を多用した意匠で纏めている。

屈折させたアプローチから玄関へと導く。玄関ドアを開けると、土間に続く大きなテラスに繋がり、その先には静かな水をたたえた池と接する。このテラスはリビングとも繋がっていて、内外を通した空間の使い方を提案した。

アプローチ右側の壁は内外ともボーダーの石を張り、この石壁を巡るように玄関ホールが展開する。各所のアイストップには意識して緑が見えるよう窓を配して、外部空間との連携を図った。

リビングは大きな吹抜とし、東には上下に連なるガラスから朝日を存分に取り入れ、和室前の濡縁との接続も図った。

梁組は赤松の丸太を八角に落としたもので、リビングには2階の床を受ける胴差を天秤梁で支え、大胆な小口を見せることで、力の流れが空間にみなぎる。玄関の前のテラスとは土間で繋がり、土間には薪ストーブを置く。道路際は、格子を連ねてアクセントとしたが、適度に外からの視線を遮りながら、道向こうの緑を鮮やかに室内に導く。これが格子の効用であろう。

和室前には大きな濡縁を張り出し、シンボルツリーを植える。写真にはないが、隣地際に石板を伝って落ちる滝を作り、その水が小さな水路をたどって玄関先の池に流れ込む。小さな水路だが、アプローチを歩く耳にささやくように水音を届けてくれる。

ダイニングもリビングに接続するが、天井高を抑えることで、同一空間でありながら、空間の独自性を出した。

木の家T邸

前田 伸治
暮らし十職 一級建築士事務所

Shinji Maeda & Kurashijisshoku Archiects Office

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