慧然寺境内整備(上棟)

夏も盛りと毎日暑い日が続く。
今年は全国的に空梅雨だったわりに、局所的な豪雨が多いようだ。
大きな目で見れば、異常気象なんてないと気象庁がいっていたようだが、やはり季節柄が感じられる気候がいい。

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                  <庫裏正面を見る>
ひと月前になるが、東京の慧然寺庫裏の上棟式が行われた。
当日も上天気で、大勢の人が集まった盛大な会となった。式典は朝からの法要に続いて、大工らによる上棟の儀、地元木場の木遣り保存会による木遣り披露、その後、本堂前にて餅撒きを行った。
先の住職であった建長寺の老師もお見えになり、檀家衆の見守るなか、厳かに執り行われた。大工らによる上棟の儀では、私も検知役として参画したため、前日夕方の稽古からつきあった。

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                    <上棟式>
思えば昨年の今頃から実施設計を書きだし、9月1日に図面説明、続いて現場説明と、待ったなしに進めてきた。今年5月の連休明けから建て方を始め、こうして上棟の日を向かえられたことに、感慨を深くしていた。図らずや材料も良材が揃い、胴差や小屋梁の赤松も、柱などの杉材にしても、大径木で結集できたことは、望外の喜びだった。
場所を移しての直礼では、和尚さまをはじめ関係各位ご臨席のもと、杯を酌み交わしながら、にこやかに談笑する姿がいたるところで見られた。綱渡りのような厳しいこれまでの道のりを、何とかここまでくぐり抜けてきたことを参会者も分かっていて、みなで言祝いだ素晴らしい会だった。

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                  <老師による棟札>
現在も順調に進み、屋根の下地も終え、昨日から瓦を葺きだした。暑さが本格化するこのひと月半が山場だろうが、早く仮屋根を取った姿を見てみたい。
逼迫した工程だが、来春4月の開山忌法要に間に合わせるため、一同気を吐いて望んでいる。

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                     <餅撒き>
  (前田)