扇光中西専務インタヴュー

先日、扇光の中西専務にいろいろとお話を伺って参りました。
今回はその中の
『山口邸を引き受けた時のお気持ち』
についてのインタヴューをご紹介します。
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最初に図面を見せてもうてこの先生の図面を見た時に、
「これはやりたい」
と思ったのが正直なところです。
いつも自分でやっているとマンネリ化して、自分の中で言うと「上手く納めたらええやんか」というようなところがあったんですけども、この仕事をすることによって本当に今まで・・・・・・・・
何か目が覚めたような感じがします。
「建築というのはこうやんか」という熱意が伝わってきますね。

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本当にこれはお金には換えられない仕事を与えてもうたと正直思っています。
女房にも、「とっても楽しいなぁ」と何遍ゆうたかわかりません(笑)
やはり、今回の山口さんの仕事をさせてもらって、工事にかかる前に、先生の設計した意図と思いというのを、自分が分からないことには工事にかかれないやろということで、図面を何遍も見せてもうて、こういうとこを重点にしたのかな、というふうに自分なりに考えていました。
なかなかやっていくのが非常に難しいなぁというようなところが正直な思いでした。
それが逆に、だんだん形になってきて、建前の日を迎えさせてもうた時には、非常に感無量というか、こみ上げてくるものを感じました。
恐らく若いのもそうだと思います。
また材料で言いますと、うちはケヤキが好きなのでようけ集めてます。
檜なんかでもいいなと思うんやけども、今回山口さんのところで杉を主題にさせてもうて、なかなか杉を全部入れるというのも、ええもんやなぁというふうに思いました。
「杉の良さ」を今回、前田先生に教えてもうたというのはあります。
木というは非常に難しいけど、非常に面白いですな。
(中西専務談)
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中西専務の最後の言葉。
「木というのは非常に難しいけど、非常に面白いですな」
というのが木に携わってこられた中西さんが言われるからこそ、とても重みのある言葉に感じられました。
「難しいけど面白い」
と思えるようになるには、どんなことにも言えますが、普通のことではないですよね?
一つのことに対してこのように対峙する感情を持てるということは、
常にそのことに対して進行形だということでしょう。
”ひとつの道を極められる”ということは、本当に羨ましいことだと思います。
(かりの)